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2006/03/13

ホンダスピリッツ

米Automotive Newsに興味深い記事がありましたので紹介します。ホンダは、日本市場での低迷はともかく、連結決算は好調を維持しており、”外人をCEOに据えての一大リストラを断行せざるを得なくなったソニー”、とはまだ一線を画してはいますが、ここで書いてある事には概ね頷かざるを得ないかな、と思いました。

では記事です。ライターはアメリカ人で、アメリカから見た視点でのものとなっております。翻訳はいつものヒト。

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”ホンダは、その革新的なスピリットを取り戻せるか?”

1995年から2000年の間、ホンダは最も熱く、最も革新的な日本メーカーだった。オデッセイ、CR-Vなどの存在がホンダを際立たせていた。トヨタはホンダをコピーし追いかけたが、ニッサン、ミツビシ、マツダは置いてゆかれ、ちりに埋もれた。その頃のホンダの名声は、在りし日のソニー栄光時代のそれと似通っていた。ソニーはウオークマンに毎年革新的な改良を施したわけではないが、人々がソニーは革新的でプレミアムだと認識し続けるのに充分な間隔で革新的な商品を出していた。

しかし、そのソニーと同様に、ホンダはこの5年間、トレンドセッティングとなる商品を出していない。アコードのハイブリッド、インサイト、SUVのパイロットなどを出したがそれらはフォロワーにすぎなかった。消費者はそれらをソニーによるiPodへの回答と同様に受け止めたのだ。

言っておくが、ホンダはビジネスで失敗しているわけではない。1月には、シビックとリッジラインが賞を取った。しかし、消費者のリッジラインに対する反応は、ホンダブランドがどのくらい落ちぶれたかを示している。リッジラインは、革新的なトラックである。しかし、ホンダが付けた価格はあまりにも高く、消費者は受け入れなかった。

日本の、週刊ダイアモンド誌は読者にその会社の先端技術は何か、と質問した。トヨタに対するそれはプリウスであり、ニッサンはGT-Rであった。対してホンダは、F1とアシモであった。残念ながらどちらも商品では無く消費者とは無縁だ。

何が悪かったのだろうか。ひとつ、ホンダはリスクを承知で進める情熱を失ったと言える。90年代の初期、ホンダは他メーカーがランチを取っている時にハンティングをしていた。当時の社長、カワモト氏は、ホンダの国内販売が90年に68万台から94年には55万台にまで落ち込むのを目の当たりにし、97年に80万台を売ると宣言した。アナリストは鼻で笑ったものだった。

しかし、カワモト氏は商品企画、デザイン、エンジニアにエキサイティングな新商品を造れと命じ、実際に成功した。カワモト氏はその過程で独裁者と呼ばれた。彼は全ての決断を彼一人で行った。他のトップは彼ほどのリスクテイクはやっていない。

98年にカワモト氏が社長を辞した時、後継者は困った状況に追い込まれた。ホンダは決断する方法を再び学ばなくてはならず、失った勢いを取り戻さなければならなかった。加えて、ホンダはそのラインナップを拡大し、会社は大きく変貌していた。ホンダのラインナップが、アコードとシビックとプレリュードとその派生車種しかなかったころ、CR-Vを際立った存在とするのは容易だった。しかし、いまやホンダの開発資源は薄く引き延ばされてしまった。ホンダパイロット、エレメントもあればアキュラMDXもあり、今度の欧州シビックとUSシビックは別プラットフォームだ。日本では、ホンダはミニバンに傾倒していった。いまやラインナップはエリシオン、オデッセイ、ステップワゴン、ストリーム、エディクス、モビリオと多岐にわたる。

革新者達がミニバンの次は何かを探し回っている最中、ホンダは安パイ戦略をとり続けている。例えば、2000年シビックはファミリーカーを前面に押し出した。その結果、トレンドセッターであるカリフォルニアでのチューニングマーケットを失った。ホンダは、巨大メーカーと前面戦争をするには小さすぎるのだ。ホンダは、トヨタのようなローコスト会社ではないし、ポルシェのようなニッチで高利益を出すメーカーでも無い。

ホンダはそのブランドを維持するために際立っている必要がある。ホンダにはエキサイティングな革新をやってきた歴史とがあり、その伝統を取り戻す事こそが必要なのだ。

リッジラインはカスタマーにヒットしなかったが、フクイ社長は、ホンダがその枠を破ろうとしている事だけは示した。そして最近のホンダR&D内の大掛かりな組織変更によって、自動車の開発チームがホンダの他の研究に足を引っ張られることは無くなるであろう。しかし、依然としてホンダはその古き姿を取り戻すためにもう一歩階段を上らなくてはならない。

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確かに、カワモト氏が今も社長だったら、6年も勝てないままF1をずるずるとやってはいないだろうなあ、と思います。

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